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暁の用心棒(ONE DOLLAR IN THE TEETH)

暁の用心棒
ONE DOLLAR IN THE TEETH

1966年
イタリア映画
87分

〔監督〕ヴァンス・ルイス
〔製作〕カルロ・インファスチェリ〔脚本〕ジュゼッペ・マンジョーネ/ウォーレン・ガーフィールド〔撮影〕マルチェロ・マシオッキ〔音楽〕ベネデット・ギリア
〔出演〕トニー・アンソニー/フランク・ウォルフ/ジア・サンドリ/ヨランダ・モディオ/ラフ・バルダサーレ/ラース・ブロック
暁の用心棒:DVDジャケット
〔あらすじ〕
 ゴーストタウンに“よそ者”がやって来る。国境に近いその寒村では、不穏な陰謀が進行していた。合衆国政府がメキシコへ輸送する金の中継地点と知った山賊一味が、横取りを企んでいたのだ。“よそ者”の協力でまんまと金を手にした一味は、約束の分け前を渡すどころか彼を殺そうとする。“よそ者”は隙を見て金貨を奪い、逃走するが・・・・・・。

〔感想と雑談〕
個人評価:★★★★ オススメ度:★★★

俺はフェアな男だ
[よそ者の台詞より]

この映画は主役の“よそ者”を演じるトニー・アンソニーにとって記念すべきマカロニ・ウエスタン初主演作。
マカロニ初心者の私にとってトニー・アンソニーの他の主演作は盲目ガンマン(1971)ぐらいしか知らないのですが、他のマカロニ・ウエスタン映画の主演俳優には無い独特なカッコ良さ、可愛さがあって凄く好きなんです。

映画の物語自体はマカロニ映画にありがちな金目当てに主人公が悪戦苦闘する話(笑)。
山賊の一味に協力しつつ、隙あらばお金を独り占めしようと企み、結局は敵に見つかりボコられ、最期には復讐する・・・。幾度となく観てきたマカロニ的オーソドックスな展開ながら、必要の無い台詞を排し、テンポ良く進むストーリーはとても魅力的に感じられます。

暁の用心棒:画像1 
▲物語冒頭、何故か合衆国政府の制服を都合良く持っていた“よそ者”。

メキシコ政府軍を皆殺しにして、合衆国政府がメキシコへ輸送する金を奪おうとするアギラ(フランク・ウォルフ)に協力してまんまと金をアメリカ政府から騙し取る“よそ者”。

暁の用心棒:画像2 
▲ショットガンを得物に戦う“よそ者”。

“よそ者”は物語序盤こそ腰に下げたコルトを使用したりするけど、後半は未亡人のチーカ(ヨランダ・モディオ)から渡されたショットガンでアギラの一味と壮絶な戦いに挑む。
ショットガンを得物に戦うマカロニ主人公ってとても珍しいですが、カッコ良ければそれで良し。

暁の用心棒:画像3 
▲至近距離でのショットガンは強力ですよね。

振り向きざまに発砲するアクションのカッコ良さもさることながら、アギラの一味を一人ずつ倒すごとに流れる、テーマ曲が何となく殺しを稼業とする某時代劇風味でナイス。歩数を計る、床下に潜んで隙を窺うなど数々の殺しのテクニックが丁寧に描かれているのも好印象。

暁の用心棒:画像4 
▲未亡人チーカ(ヨランダ・モディオ)。う~ん、美しい!!
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荒野の用心棒(A FISTFUL OF DOLLARS )

荒野の用心棒
A FISTFUL OF DOLLARS

1964年
イタリア映画
100分

〔監督・脚本〕セルジオ・レオーネ
〔原作〕黒澤明/菊島隆三〔脚本〕ドゥッチオ・テッサリ/ヴィクトル・A・カテナ/ハイメ・コマス〔撮影〕ジャック・ダルマース〔音楽〕エンニオ・モリコーネ
〔出演〕クリント・イーストウッド/ジャン・マリア・ヴォロンテ/マリアンネ・コッホ/ヨゼフ・エッガー/マルガリータ・ロサーノ
荒野の用心棒:DVDジャケット
〔あらすじ〕
 西部開拓時代、ニュー・メキシコの国境近くの町サン・ミゲルに、ひとりの男がやってきた。ロホス兄弟とバクスター一家が町を二分して支配していることを知った男は、バクスターの手下を一瞬の早撃ちで倒し、用心棒として自分をロホス兄弟に売り込む。男は巧みに立ち回り、双方を共倒れさせようとするが、そこへロホス兄弟の一人ラモンが戻ってくる。凶暴かつ頭のキレるラモンに怪しまれ、男は壮絶なリンチを受けるが・・・。

〔感想と雑談〕
個人評価:★★★ オススメ度:★★★

俺はその真ん中だ
[名無しの男の台詞より]

三船敏郎主演、黒澤明監督の用心棒の非公式リメイク作であり、マカロニ・ウエスタンという映画ジャンルの原点ともなった偉大な映画、それが本作・荒野の用心棒です。
この作品から数多の寡黙なガンマンが生まれ、自分の信念を胸に戦っていったことを考えれば、それだけで傑作認定せざろう得ないでしょう。

もちろん本作の魅力はそれだけではありません。
本家用心棒における居合斬りによるスピーディーな殺陣をファニング(引き金を引いたまま、空いている手でコッキングし連続射撃を行う動作)に置き換え、従来の西部劇とは一味違う魅力的でスピーディーなガンプレイの演出に成功。
又、当初主役に打診されていたのはアメリカの西部劇の重鎮ヘンリー・フォンダ。他にもジェームズ・コバーン、チャールズ・ブロンソンなどの名だたる名優たちがオファーされたという・・・。彼ら有名どころの出演は敵わなかったが、当時34歳のクリント・イーストウッドにチャンスが訪れることとなり、結果はご覧の通り大成功。マカロニ・ウエスタン映画への主演は三作ながらクリント・イーストウッドはマカロニ・ウエスタンの顔となりました。

荒野の用心棒:画像1 
▲ファニングによるスピーディーなガンプレイ。

敵を仕留めた後のクルクルっと銃を回してホルスターに収める姿にグッときたら、君ももうガンマンの仲間入りだ!!

荒野の用心棒:画像2 
▲マカロニ・ウエスタンの顔となったクリント・イーストウッド。

荒野の用心棒:画像3 
▲ポンチョ、煙草、無精ひげは名無しのガンマンのシンボルマークとなった。

本作におけるラモンとの決闘はバック・トゥ・ザ・フューチャーPART3(1990)にもパロディされました。
鉄板は偉大なる防御壁です。

荒野の用心棒:画像4 
▲ウインチェスターを構えるラモン(ジャン・マリア・ヴォロンテ)。

ミスター・ノーボディ(MY NAME IS NOBODY)

ミスター・ノーボディ
MY NAME IS NOBODY

1974年
イタリア/フランス/西ドイツ/アメリカ映画
115分

〔監督〕トニーノ・ヴァレリ
〔製作〕クラウディオ・マンシーニ〔原案〕セルジオ・レオーネ/フルヴィオ・モルセラ/エルネスト・ガスタルディ〔脚本〕エルネスト・ガスタルディ〔撮影〕ジュゼッペ・ルッツォリーニ/アルマンド・ナンヌッツィ〔音楽〕エンニオ・モリコーネ
〔出演〕ヘンリー・フォンダ/テレンス・ヒル/レオ・ゴードン/ジェフリー・ルイス/R・G・アームストロング/ジャン・マルタン/ピエロ・ルリ
ミスター・ノーボディ:DVDジャケット
〔あらすじ〕
 時は19世紀末、早撃ちで勇名を馳せた初老のガンマン、ジャック・ボーレガードは、彼を倒して名を上げたい男たちに命を狙われることに飽き飽きし、引退してヨーロッパへ渡ろうとしていた。しかし、その彼に“ノーボディ(誰でもない)”と自称する正体不明の若者がつきまとう。老ガンマンに憧れるノーボディは、伝説を生み出すべく、ボーレガード対150人の荒くれども=ワイルドバンチの大決闘を演出しようと企んでいた・・・。

〔感想と雑談〕
個人評価:★★★★ オススメ度:★★★

NOBADY(誰でもない)
[ノーボディの台詞より]

1970年代に突入し、徐々に衰退の色が濃くなってきたマカロニ・ウエスタン。
1960年代末頃にはマカロニ・ウエスタンにおけるワンパターンな展開(そこが素敵だと思うのですが・・・)が飽きられてしまい、多種多様で独自色の強いマカロニ・ウエスタン作品が数々作られるようになりました。
残虐描写のみ特化したり、カンフー映画との融合など・・・。その中でも本作はコメディ的な要素を盛り込み、幅広い年齢層に愛されたマカロニ・ウエスタン末期の名作です。

本作はセルジオ・レオーネブランドの本格派マカロニ・ウエスタンであり、大量に生産された他のマカロニ・ウエスタンを凌駕する娯楽作。しかし、ただ単にコメディ一辺倒に徹した訳ではなく、物語の核となるのは引退というシリアスなもの。
あらすじの通り、ジャック・ボーレガード(ヘンリー・フォンダ)は謎のガンマンのノーボディ(テレンス・ヒル)につきまとわれる。そんな彼の目的は憧れのジャック・ボーレガードに引退の花道を用意し、自分自身がその後継者になることと徐々に明らかになってくる・・・。そんな物語自体が一人の英雄の引退=マカロニ・ウエスタンの終焉一人の若者の登場=新たな映画時代の幕開けとも解釈できる。

ジャック・ボーレガードとノーボディが帽子の撃ち合いを行う。ジャック・ボーレガードと相対するのがワイルドバンチなど、過去の西部劇へのオマージュが色々見受けられる本作。原案として関わっているセルジオ・レオーネによると思われる巧みな演出も光ります。
又、本作はレオーネ最期のマカロニ・ウエスタンとも呼ばれています。

ミスター・ノーボディ:画像1 
▲3人の殺し屋を早撃ちで仕留めるジャック・ボーレガード。

映画冒頭の床屋で3人の殺し屋をジャック・ボーレガードがあの世行きにする一連のシークエンスは巨匠セルジオ・レオーネによる演出と言われ、緊張感満載。
時計の針の音や髭を剃る音、床屋の外で馬にブラシをかける音などが合わさり、静寂の中の緊張感をより一層高めている。鏡越しに死に様を魅せる演出が素敵だ!!

ミスター・ノーボディ:画像2 
▲引退を考えるジャック・ボーレガード。

ジャック・ボーレガード演ずるはヘンリー・フォンダ。数々の西部劇で名を馳せたハリウッドを代表する名優ですね。
ヘンリー・フォンダは、セルジオ・レオーネのマカロニ・ウエスタン第4作であるウエスタン(1968)にも出演しています。

ミスター・ノーボディ:画像3 
▲ジャック・ボーレガードにつきまとうノーボディ。

ノーボディ演ずるはテレンス・ヒル。ニヒルな主人公を演じている作品もあるのだが、彼の魅力はコメディ路線のウエスタン。豊かな表情、フランコ・ネロと同じ青い瞳もカッコイイ。
イタリアで大人気だった風来坊二部作 風来坊/花と夕日とライフルと…(1970)、風来坊Ⅱ/ザ・アウトロー(1971)でのキャラクターそのままにボロボロの服、穴の空いたブーツに馬も無し・・・そんな風貌を魅力的に演じている。

ミスター・ノーボディ:画像4 
▲夕陽のガンマンのオマージュの帽子の撃ち合い。

帽子の撃ち合いの舞台となったナホバ族の墓場の墓碑名の一つに“サム・ペキンパー”という名前が・・・。

ミスター・ノーボディ:画像5 
▲1対150の決闘。ジャック・ボーレガードは伝説となる!!

ジャック・ボーレガードと相対するは無法者集団のワイルドバンチ。この名前からもセルジオ・レオーネのサム・ペキンパーに対する並々ならない思いが感じ取れる。

ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド/ゾンビの誕生(NIGHT OF THE LIVING DEAD)

危険 ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド/ゾンビの誕生
NIGHT OF THE LIVING DEAD

1968年
アメリカ映画
96分

〔監督・原案・撮影〕ジョージ・A・ロメロ
〔製作〕ラッセル・ストライナー/カール・ハードマン〔脚本〕ジョン・A・ルッソ
〔出演〕ジュディス・オディア/デュアン・ジョーンズ/カール・ハードマン/キース・ウェイン/ジュディス・リドリー/マリリン・イーストマン
ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド/ゾンビの誕生:DVDジャケット
〔あらすじ〕
 父の墓参りの途中、バーバラと兄のジョニーはゾンビに襲われる。兄はゾンビによって殺され、恐怖と悲しみの中バーバラは近くの民家に立てこもる。民家には黒人青年のベンのほか、若いカップル、中年夫婦と大怪我を負ったその娘が集まってくるが、外部との連絡が取れない中、周囲は生ける屍の群れに取り囲まれていた。バーバラたちはテレビを通して、甦った死者たちが人間を襲って食い殺していることを知り、なんとか脱出を試みる。
[From Wikipedia]

〔感想と雑談〕
個人評価:★★★ オススメ度:★★

奴らがやってくるぞ バーバラ
[ジョニーの台詞より]

They're coming to get you, Barbara.【奴らがやってくるぞ。バーバラ。】
主要登場人物のバーバラ(ジュディス・オディア)の兄であるジョニーのこの台詞が久しぶりに聞きたくてDVDを観直しました。何となく耳から離れない台詞なんですよね・・・。

ゾンビ映画界の長老ジョージ・A・ロメロによる最初のゾンビ映画。
この映画が無ければこの世にゾンビ映画なんてジャンルは存在しなかった(大げさですが・・・)と言っても過言ではないゾンビ映画界における記念碑的作品。
続く次作ゾンビ(1978)、死霊のえじき(1985)と合わせてロメロのゾンビ映画初期三部作とも呼ばれていますね。

本編はモノクロ16mmフィルムで撮影されていることもあり、現在となってはチープに思えるゴア描写をモノクロ映像でうまく補っている印象。孤立する登場人物に押し寄せるゾンビの群れ、絶望感が溢れるラストなど救いようのない感じが独特の恐怖感を演出している。加えてロメロによる巧みな登場人物の心理描写が冴える。閉鎖的な空間に閉じ込められた人々は疲弊し、徐々に精神的にも追い詰められていく・・・。

ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド/ゾンビの誕生:画像1 
▲ロメロによるゾンビ映画における最初のゾンビ(ビル・ハインツマン)。

物語序盤の墓場に登場するゾンビを演ずるはビル・ハインツマン。この役で調子に乗って自分でゾンビ映画なんかも撮影してしまった痛い人。

ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド/ゾンビの誕生:画像2 
▲ワラワラと押し寄せるゾンビ。

個人的なお気に入りはDVDジャケット左上の裸の姉ちゃんゾンビだ。何故に裸?どんな死に方したの?尻がGOODなどと魅力的(どうでもいいですが・・・)。

ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド/ゾンビの誕生:画像3 
▲食事中のゾンビ。

ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド/ゾンビの誕生:画像4 
▲ついにはジョニーがゾンビとなってバーバラに襲いかかる!!




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